野球選手の未来守るため―肘の故障防止へ、東北福祉大で行われた取り組み

野球人生に大きな影響を与える「野球肘」、名門・東北福祉大で故障防止へ行われた「野球検診」

 宮城県内の整形外科医、理学療法士らによる野球検診が17日に東北福祉大硬式野球部で行われた。

 野球で多い障害が、肘の内側や外側に痛みを覚える「野球肘」だ。骨や靭帯が未発達な小学生や中学生で発症すると、その後の野球人生に大きな影響を与えかねない。プロ野球を目指す選手らにとっても、早期発見と早期治療が大切になる。

 徳島県では、30年以上前から少年野球の大会に検診を行うブースを設けて「野球肘検診」が行なわれている。当初は痛みや動きから診断していたが、ここ10年ほどで持ち運びができるエコーが普及。これにより、肘の外側に痛みが生じる「離断性骨軟骨炎(OCD)」の発見は2倍になったと言われている。

 宮城県では、楽天のベースボールスクールや利府高、東北高などで数年前から実施されてきた。今年は、佐々木主浩、金本知憲、斎藤隆、和田一浩ら多くの名選手を排出してきた名門・東北福祉大を皮切りに高校7校の選手や中学球児にも実施。野球肘に限らず、野球のパフォーマンスに欠かせない柔軟性や筋力のチェックなどもある「野球検診」として行われる。

 東北福祉大では1~3年生までのバッテリー、25名が検診を受けた。整形外科の医師が肘をエコーで検査し、関節の曲がり具合などを診察。理学療法士らが肩(インナーマッスル)や肩甲骨、股関節の筋力などをチェックした。

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