今季もセ・パで新指揮官誕生 出身ポジション別で見る監督采配の違いとは
「監督単位」ではなく「首脳陣単位」でチーム運用を
今回のテーマについて野口氏は「例えば、全部野手のすごい人たちで固めてしまった首脳陣とかでなければ、なんとかなるのではないでしょうか」と、「監督単位」ではなく「首脳陣単位」でとらえる必要があると総括した。
監督に求められる役割は采配面にとどまらず、試合前の分析、選手のケア、指導など多岐に渡る。どんな監督にも得意分野とそうでない分野があり、1人で全てに完璧な判断を下すことは現実的ではない。
「バリエーションに富んでいるかどうかです。守り型の人が入って、攻撃型の人が入って、そうやって色々な面があるべきだと思うんです」
チームの運用はあくまでも監督・コーチ全員でコントロールすべきものということだ。
さらに、野口氏は「野手出身の方なら自分が打席に立った時に、配球を読んで、勉強するタイプの人だったらピッチャーのこともわかると思います。投手も同じ。逆から考えればいいわけなので」と指摘。例えば、DeNAのラミレス新監督は現役時代に緻密なデータ分析で結果を出していたことで知られている。こうしたプレーヤーとしての頭脳を監督としても活かすことができれば、役割分担があるとはいえ、より広い範囲で好判断を下すことができるかもしれない。
今季のプロ野球の話題の中心となるセの新監督3人を始め、12球団の監督がどのような采配を見せるのか。あるいは試合の行われていない時にどのような施策を打ち出し、チーム力を高めるのか。監督の周りを支える首脳陣にも注目しながら見ていきたいところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count