2桁の背番号に奮い立つ22歳 DeNA白根「負けるわけにいかない」
なぜ支配下契約にこだわったのか
入団1年目から右肘などの故障が度重なり、主に3軍で汗を流す日々が続いた。懸命に1軍を目指して奮闘したが、12球団屈指の選手層の厚さに苦しめられた。高校時代に105キロあった体重は一時、78キロまで落ち込むほど激やせした。
14年オフには育成選手として契約することになり、背番号は55、65を経て123に。転機となったのは15年オフ。育成契約を拒否し、活路を求め、異例の形で合同トライアウトを受験した。すると、DeNAからのオファーが舞い込んだ。それも、念願の支配下契約。背番号は60に決まった。
もしオファーがなければ、野球を続けられなくなったかもしれない。周囲からすれば、なぜそんな危険な道を選ぶ必要があったのか―と思うだろう。しかも、入団に際して報道された推定年俸は450万円。支配下登録されながら、その額はソフトバンク育成時代の470万円より下がったことになる。
しかし、白根はそんなことを微塵も気に留めてない。その裏には、支配下登録にこだわった理由がある。