巨人に現れた新星 ドラ2ルーキー重信慎之介は何がスゴイ?
“究極”の目標持って打席に
1試合3安打あり、実戦6試合連続ヒットありと、高橋監督へのアピールを続けている。それでも、「結果は残っていることはいいことですが、凡退している打席もあります。そこに満足することなく、打てるようにやっていきたい。ベストは10割ですから」と打席には究極の目標を持って入っている。もちろん10割打つことは打者にとって理想。誰もが思うところだが、あえて口にして自分の気持ちを高めているところにも、重信の意識の高さが表れている。
細かいプレーにも洞察力の高さを感じさせた。一つは走塁。一塁走者の時、次のバッターがライトへ大きな飛球を放つ。右翼手の捕球姿勢をしっかりと見て、行けると判断すれば二塁へタッチアップ。悠々、セーフとなった。
打席では、投手とのタイミングが合わず始動が遅れると打つのをやめた。ただ、見送るだけでは能がない。「構え遅れた時は、強引に打ちにいってはだめ。ただ、突っ立ってボールを見逃すよりは、揺さぶった方がいい」とバントの構えからバットを引く仕草を見せた。アピールをする一方で、冷静に考えながら野球をやっているところも重信の優れた部分である。
巨人の外野陣は長野久義、亀井善行、立岡宗一郎、ギャレット・ジョーンズ、大田泰示。2軍には橋本到らもおり、簡単に勝ち抜ける相手ではない。開幕まであと約1か月。キャンプを打ち上げ、これから本格化するオープン戦で重信の真価が問われる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count