台湾が見る日本プロ野球 NPB通の現地記者にアンケート、今年のパ注目選手

台湾出身7選手がパ所属、台湾記者注目の選手は…

○中国時報・呉政紘記者

 チェン投手です。日本語も「チェンチェン大丈夫」。すっかりチームの輪に溶け込んでいて、結婚しましたし、大学も卒業しました。チェン投手の球は昨年よりも速くなっており、今の時期でもう143キロが出ていて、制球力も進化しました。得意の変化球は今年もチェンジアップ。かなり強化されたので、左打者にとっても要注意だと思います。チェン選手は昨年対外国人選手の成績が苦しかったのですが、もしこの課題を克服したのならば、大きな飛躍が期待できると思います。

○蘋果日報・王翊亘記者

 昨年の「プレミア12」でも好投した郭俊麟投手です。昨年は「プロ」として初めての年でしたので、環境に慣れた今年は、ブレイクスルーの年になるのではないかと思います。本当の意味で彼が「プロ」の選手になることを期待しています。

○自由時報・林宥辰記者

 チェン投手です。彼は昨年、NPBのレベルにあることを証明することができました。しかし外国人選手としては、さらなる挑戦が必要ではないかと思います。一軍の外国人選手枠を争う必要がありますが、もしその競争をクリアできれば、よりよい選手になれると思います。

○東森新聞雲・王真魚記者

 チェン投手です。とても努力し、簡単にあきらめない選手です。2011年に台湾からNPB挑戦を目指し、昨年2015年にようやく真価を見せるチャンスを得ることができました。彼は本当の「ファイター」であり、野球に対する態度・取り組みは本当に尊敬しています。今年の春季キャンプでコーチからの信頼も得られたので、今年は先発ローテーション入りのチャンスが大きくなるのではないでしょうか。チェン投手がよりよいシーズンを送れることを楽しみにしています。

 さらなる飛躍を目指すチェン投手への期待が表れる結果となった。そしてプロ2年目を迎え、こちらも飛躍を狙う郭俊麟投手への期待も含まれていた。すでに日本プロ野球の中で地位を確立している陽岱鋼選手よりも、さらなる成長が期待される選手たちへの票が集まった形と言えるだろう。

 もちろん、陽岱鋼選手も不本意な結果となった昨年からの復活を目指しており、MLBクリーブランド・インディアンスからはC.C.リー投手も埼玉西武へ加入した。その埼玉西武には新人選手として呉念庭選手が入団し、育成契約ながら楽天にもソン・チャーホウ投手が加入。プロ10年目を迎える福岡ソフトバンク・李杜軒選手も育成契約から支配下登録への返り咲きを狙うなど、パ・リーグに在籍する7人の台湾出身選手それぞれに、追いたくなるストーリーがある。台湾のファン、メディアにとって、今年のパ・リーグは今まで以上に、さまざまな視点から楽しめることを意味していると言えるだろう。母国からの熱い期待に、選手たちが応えられるか注目だ。

 続いて日本人選手。やはり海の向こうでの注目度の高さを見せつける結果となったが、その一方で思わぬ選手たちの名前も挙がった。

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