本塁の危険クロスプレー禁止で増える勝負所 ギャンブルスタートって何?
ギャンブルスタートが定着していったきっかけは?
ギャンブルスタートとは、三塁走者が、打者が打った瞬間にスタートを切るというもの。相手の守備が中間守備をとっている時に使われることが多い。通常なら打球の位置、ゴロかフライかライナーかを確認してからスタートをするが、これは例外。打者がミートすると判断した瞬間に走者はギアを入れる。
1点がほしい場面で見られるプレー。スクイズと状況は似ているが、バッテリーの能力が高ければ、バントの構えから外されるケースもある。また、ギャンブルスタートの場合、守る側も焦りから本塁への送球がそれることもある。走者に当たらないように三塁側ではなく一塁側に投げることも多くなるため、セーフになりやすいと見られてる。
もちろんリスクも大きい。打者が投手の正面にゴロを打ったり、ライナーだったり、空振りをしてしまったら、アウトになる可能性は高い。そのため、チームによっては選手によってサインが出ることも。三塁走者は当然、足が速く、走塁技術の高い選手。走塁技術の中には打球の観察ができ、投手のコースや打者のとったタイミングでどういう打球になるかわかる洞察力も含まれる。一方の打者についてもどの球種、コースでもゴロを打つ技術がある選手にサインが出される。
このギャンブルスタートが主流になったのは1993年の日本シリーズで日本一になったヤクルト・野村克也元監督の采配からと言われている。