MLBは日本以上に奇抜? なぜユニークなユニフォームが誕生するのか
ユニークなだけでなく、歴史や文化も尊重している米国のユニフォーム
さらに、ユニフォームには歴史や文化を記念したデザインもある。メジャーでは、全選手が「42」番を着用する「ジャッキー・ロビンソンデー」で、MLB初のアフリカ系アメリカ人選手の偉大な足跡を、いつまでも称え続けている。
キャンプ中のオープン戦では、聖パトリックの祝日「セントパトリックス・デー」を記念し、アイルランドのシンボルカラーである、緑色のユニフォームを身にまとって試合に出場する。そして7月4日のアメリカ独立記念日には、背番号やチームロゴに星条旗がデザインされた限定ユニフォームを着用する。
マイナーの現場にいた時には、星条旗デザインがワンポイントとして入っているだけでなく、ユニフォーム全体がアメリカ国旗のデザインだったことがあった。通訳はユニフォームを着用しないため、試合前の国歌整列の際には、1人普通の格好で逆に一番目立っていたのを思い出す。
選手にとっては正装に値するユニフォームがファン層の拡大、地域密着、そして歴史や文化を記念すること象徴になり得る。さまざまな可能性を持ち合わせる「仕事着」を今後もどんなアイディアで彩っていくのか楽しみだ。
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(記事提供:パ・リーグ インサイト)
新川諒●文