西武・秋山、216安打の偉業達成の裏側 「彼がいなければなかったかも」
プレー以外で続ける取り組みも
プレー以外でも、2015年から一人親家族の親子を招待する取り組みを始めた。秋山選手が小学6年の頃、野球を教えてくれた父が病気で他界。以降、母が一人で秋山選手を育て、中学、高校、大学と選手生活をサポートしてくれた。この取り組みは入団当時から思い描いていたそうだが、結果的にベストなタイミングで実現することになった。
「僕が子供の頃にも、きっといろんな方々が支援してくださったと思いますし、同じ境遇だったら親近感も湧いてもらえるかなというのもあって、そういう方々を招待できたらいいなと、ずっと思っていました。苦しいことや悔しいことがあっても、僕たちがいいプレーを見せることで楽しい時間に変わったらいいなと。一人親だと親が仕事で忙しくて、子供も学校があってなかなか話す時間が取れないですけど、こういう機会に野球を見ながら、いろんなことを話してもらえたらいいですよね」
今シーズン、西武プリンスドームは最新の人工芝に張り替えられた。一段と明るくなったグラウンドを見ながら、秋山選手は言う。
「球団をはじめ、いろんな方が選手のことを考えて、こうして新しくしてくれました。ファンの方々にも新鮮に感じてもらえるだろうし、その分きっと声援も多くなると思います。そんな球場を作ってくれた思いに応えるためにも、ファンの声援に応えるためにも、恥ずかしくないプレーをしていかなければと身が引き締まりますね」
芝と同じように、秋山選手のマインドも今シーズンに向けて一新されている。進化する姿を、まだまだ楽しませてくれそうだ。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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岡田真理●文