紙一重だった大会屈指の好カード 悔しさを糧に成長した敦賀気比と青森山田

勝負所で見せたギアチェンジ

 188センチの長身を生かして、140キロ中盤の直球に多彩な変化球を交えて、青森山田打線を抑えにかかった。1点を先取してもらい、試合は中盤へ。そこで山崎はピンチを招く。

 1点リードで迎えた5回は失策と送りバントで1死二塁に。1本出れば同点の場面だった。しかしそこから連続三振。6回無死一、二塁のピンチはあったが、ここもギアを上げて連続三振に仕留めて、反撃をかわした。

 勝てる投手の条件でもある、勝負所のギアチェンジ。自分のスタミナと技術を把握しているからこそできる術だ。6、7回を乗り切り、ゴールはちらつき始めた。しかし、秋の反省から、気を緩めることはしなかった、最後は打たせる投球で相手打線を退けた。山崎は課題を乗り越え、甲子園で成長の跡を見せた。

 1-0という最少失点差。いつどう転んでもおかしくはなかった。かえってその緊張感が山崎にプラスに働いたのかもしれない。

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