前田健太は岩隈より「多彩」 ダルビッシュ恩師がMLBでの成功に太鼓判押す
「岩隈にはスプリット、制球抜群の速球もある。だが、前田ほどの多彩さはない
「もっと巨漢かと思っていたけれど、そうではなかった。日本ではサイズ的に大きい方かもしれないが、メジャーでは小柄な方だろう。彼にはもっとパワーがあるかと思った。だが、彼はファストボールでコーナーを突く。ストライクゾーンを緩急をつけながら攻めてきた」
マウンドに立った前田には意外な感想を抱いたというワシントン氏。レンジャーズ時代にはダルビッシュ、上原浩治投手らを直接指導し、様々な日本人投手との対戦も重ねてきた。前田については、岩隈や黒田と比較する声もあるが、闘将の見方は少し違う。
「前田は岩隈や黒田とはタイプが違う。前田はボールを低めに集める。ここが私が最も気に入っているところだ。彼の投げる全てのボールが低めだ。岩隈にはスプリットがある。制球抜群のファストボールもある。だが、前田ほどの多彩さはない」
2014年までドジャースやヤンキースで活躍した広島の先輩・黒田博樹投手や、精密機械と呼ばれるほどの制球力を誇るマリナーズの岩隈久志投手ら日本人投手と前田の類似性を、ワシントン氏は見出さなかった。同じア・リーグ西地区で対戦の多かった岩隈と比較しても、前田は「多彩」と言い切っている。
岩隈は昨季までメジャー4年間で47勝を積み上げてきた。黒田は7年間で79勝を挙げ、2015年に広島に凱旋した。偉大な先人に続く活躍が期待される前田だが、ワシントン氏は「成功間違いなし」と太鼓判を押していた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count