ホープがぶち当たった壁 迷える若鷹・上林誠知はヤフオクドームでこそ輝く
「以前できていたことを今できないはずがない」
昨年、ヤフオクドームで2本の本塁打を記録した上林は、特に相性のよさも感じているようだ。
「筑後の方が広く感じるし、風もないのでヤフオクドームの方がいいですね。ボク自身、ヤフオクドームに合っていると思うので、早く1軍に上がってここでプレーしたい」
イチロー選手に憧れ、球団も「鷹のイチロー」となることを期待して入団時から背番号51を背負わせた。藤井康雄1軍打撃コーチも「大きいのも狙える1番打者として期待できる」と、春季キャンプでは付きっきりで指導を続けた。
「今は『以前できていたことを今できないはずがない』と信じて頑張るだけです」
4年目の春にぶち当たった大きな壁。今は必死にもがけばいい。それを突き破ることで、上林はきっとさらなる進化を遂げるだろう。ホークスファンで埋まったヤフオクドームこそ、期待の若鷹が本当に輝く場所だ。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura