前田健太、次は“運命の対戦”? Dバックス社長が明かす争奪戦撤退の理由
「撤退は完全に資金面の問題。彼に対する評価は極めて高いものだった」
ダイヤモンドバックスはドジャースからFA市場最大の大物とされていたザック・グリンキー投手をドジャース、ジャイアンツなどとの争奪戦の末に6年総額2億650万ドル(約288億円)の大型契約で獲得した。平均年俸約3442万ドル(約37億円)はメジャー史上最高。準備していた強化費の大半を新エース右腕に投じたために、補強戦略は方向転換を余儀なくされた。
「シェルビー獲得にはこちらも代償を払いました。プロスペクト2人にレギュラーをトレードで出しました。ですが、マエダサンからの撤退は完全に資金面の問題です。彼に対する評価は極めて高いものでした。
我々はロサンゼルス、シカゴ、ニューヨークのようなマーケットの大きなチームではありません。補強で大失敗をできる余地はありません。経営計画を破綻させる強化はできません。こういう補強を選んだのですから、それがいい方向に働くことを祈っています。我々はグリンキーと契約ができていなければ、マエダサンの獲得という以前の方針で動いていたでしょう」
ホール球団社長は前田獲得を見送った裏側について、こう説明した。
前田はドジャースとの契約交渉の途中、球団側に提出したメディカルレポートで肘や肩への懸念が発覚したと報じられた。前田獲得への各球団の動きは予想よりも鈍いものだったが、健康問題が影響を与えたのだろうか。
「マエダサンに関しては肘や肩の懸念があるとアメリカで報じられていました。実際のところ、我々は知りませんでした。そういう情報は持っていないのです。その選手の獲得で合意したチームがメディカルレポートを見ることができるのです。交渉中であれば、メディカルレポートの提出を求めることもできますが、基本的には移籍で合意したチームのみが選手の健康状態を知ることができます。ですから、我々の撤退は彼のメディカル面への懸念ではありません。純粋な資金的な問題です」