セットアッパーで存在感増す上原浩治 WS史上初の快挙を彷彿させる“一投”も
「ワールドシリーズの試合が牽制死で終わるなんて」「信じられません」
「いつもこのプレー(牽制)を見るたびにワールドシリーズを思い出しますね」。実況が興奮気味に語ると、解説者は「あれは(走者が)可哀想でしたね」と続けた。
レッドソックスは2013年WSでカージナルスと激突。上原は4-2と2点リードで迎えた第4戦の9回2死一塁の場面で、一塁走者のウォンを牽制でアウトに仕留めた。牽制死での試合終了はWS史上初の“快挙”だった。これでレッドソックスは2勝2敗とし、勢いに乗って3連勝でシリーズを制した。
「あれが史上唯一のプレーです。ワールドシリーズの試合が牽制死で終わるなんてね」と実況は語り草となっている上原の名シーンを振り返った。「信じられませんよね」と解説者が語ると、「期待を裏切りません。コウジの凄まじいプレーでした」と実況は言葉をつないだ。
2013年のポストシーズンでの圧倒的な活躍でボストンで一躍、人気者となった上原。今季はセットアッパーに転向したが、開幕から7試合無失点と相変わらず抜群の安定感を見せている。41歳の右腕は、今季も新たな逸話を残してくれるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count