日ハム大谷の直球が130キロ台!? 剛腕の新たな引き出しは“遅球”

明らかに遅い真っすぐで勝負した右腕、「『どうしようかな』という時だったので…」

 日本ハムの大谷翔平投手が17日のロッテ戦(札幌ドーム)で先発した。2回2死一、二塁で伏兵・中村に先制の右越え2点二塁打を浴びて、8回4安打2失点。チームは土壇場の9回に同点に追いつき、勝ち負けは付かなかった。チームは延長10回の熱戦の末に3-5で敗れた。

 3月25日の開幕戦から4試合連続で勝ち星なし。それでも、日本最速162キロを誇る剛腕は、新たな投球の引き出しを見せた。

 1点差の7回からだ。突如、力感のない投球フォームにチェンジ。この試合で直球はMAX160キロを計測していたが、この回から130キロ台の遅い直球を投げ出した。

 最も遅い直球は8回先頭の3番・清田への初球で投じた133キロ。最後は2ボール1ストライクから139キロ直球で遊ゴロに仕留めた。次打者・デスパイネへは157キロの直球を投げ込んでいただけに、故障ではない。明らかに遅い真っすぐで勝負していた。

 直球は150キロ以上が当たり前。7、8回に投げた直球は全14球あったが、140キロ台が4球、130キロ台の直球は4球あった。剛腕には、どんな意図があったのか。

「その時に出来る1番いいチョイスだと思って投げました。困って『どうしようかな』という時だったので。今日はあの投げ方が1番いい。1番抑えられると思ったので。自分の中で、その時に一番抑えられると思った」

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