責任感、被災地へのエール 楽天・嶋、「思い」込めたキャプテンの一打
5年前に被災経験、悩んだ気持ちは今も変わらない
東日本大震災から5年という節目、決意を新たに臨んだ2016年。先日、熊本でも大地震が発生し、今なお多くの余震が被災地を襲っている。
2011年当時、選手会長として「見せましょう、野球の底力を」と全国の野球ファンに訴えた男。お立ち台の最後に「話は変わりますが……」と切り出すと「5年前、ここにいる皆さんもそうですが、震災が起きてから、たくさんの人たちに支えられました。今、熊本で、たくさんの人が困っています。ここにいる皆さんも、少しでも力になれるよう、少しでも温かい気持ちを送って、日本を盛り上げていきましょう!」と呼びかけた。
何をすることが正しいのか、何を言うことが正解なのか、東日本大震災のときに悩み続け、その気持ちは今も変わらない。だからこそ、この日も言葉を選びながら、「温かい気持ち」という言葉にエールの意味を込めた。
6連敗を止め、21日の試合に借金完済を目指す楽天。キャプテンの気持ちと責任感がつなげた今季初のサヨナラ勝利で、勢いを取り戻すことができるか。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」編集部●文