驚愕の3連発&7打点 1人で楽天沈めた西武メヒア、好調の要因とは?
本人と田辺監督が認める「選球眼」の向上、4番に座るも「中村さんの代わり」と謙虚さも
3打席連続本塁打は「キャリア初」だと笑顔を見せる。今季は開幕から好調が続いており、無安打試合はわずか3試合しかない。また、先週の16日・オリックス戦で第2号を放ってからは、この日で計7本塁打とホームランも量産体制に入っている。24日終了時点で、打率.347、33安打、8本塁打、26打点は、いずれもリーグトップを誇る。
好調の要因と1つとして、田辺徳雄監督は「ボール球をむやみに振らなくなった。選球眼が非常に良くなった」ことを挙げる。本人も、「たしかに、先週あたりからしっかりとボールが見えて、ストライクとボールの見極めができている」と語っているが、この試合でも、その部分が鍵を握ったようだ。第1打席について、背番号99はこう振り返った。
「ホームランの前に、ワンバウンド気味のボールに手を出していた。そこから修正して、しっかりとストライクゾーンに入って来る球を打とうと心掛けた」
1年目の2013年に中村剛也と共に本塁打王に輝いたことで、2年目の昨季は、相手バッテリーはほとんどストライクゾーンには投げて来なかった。結果、焦れてボール球に手を出し、打率.235、本塁打27本という不本意な成績に沈んだ。それが、今季は一変した。きっちりとストライクを選んで勝負ができるようになり、「特に最近はボールがよく見えて、選球眼が上がっている」と自覚する。打席の中で修正が効くのも、そのためだろう。
右手首の打撲で欠場が続く中村剛也に代わり、22日から3試合連続で4番に座る。「あくまで中村さんの代わり」と、常に謙虚だが、今、チームで最も頼れる存在であると言っても過言ではない。
「良い時もあれば、悪い時も必ずくる」と、本人はいたって冷静に語り、本数にもまったく興味を示さないが、選球眼の良くなった14年ホームランキングが、今後どれだけ量産していくのか。非常に注目であり、楽しみだ。
【了】
上岡真里江●文 text by Marie Kamioka