元阪神助っ人がイチローとの衝撃エピソード披露 バット無断使用、結末は…
“魔法の杖”は威力発揮も…「彼はかなりガッカリしていた」
デビルレイズ戦(現レイズ)で強硬手段に打って出たペレス氏に4歳年下のイチローはさすがにムッとした様子だったというが、安打を量産していたスーパースターの“魔法の杖”は効果を発揮したようだ。
「小さなバットでしたが、先にあたり、ヒットを打ちました。一塁で私はあまりに嬉しくて、イチローを見ると“そのバットはあげるよ”という感じでした。彼は私にかなりガッカリしていたようですが、私は嬉しすぎて、お構いなしに愛情とハグを彼に注ぎました。バットにサインしてもらいましたね」
日本ではあまり考えられない話だが、どうしてもヒットが打ちたくて“強行突破”でバットを無断使用した同僚に、背番号51は記念のサインまでプレゼントしたという。ペレス氏はこの年、途中加入したマリナーズで43試合に出場、打率1割9分5厘、1本塁打、11打点と苦しみ、これがメジャー最後のシーズンとなった。
あまりに衝撃のエピソードに、実況は「そのバットはまた使ったの?」と質問したが、ペレス氏は答えなかった。イチローに伝説あり。かつてのメジャーリーガーですらスーパースターとの逸話を胸に温めている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count