今季1号から巻き返しへ G亀井は由伸引退で感じる物足りなさ埋めるピース
高橋監督を「ずっと憧れの存在」と尊敬してきた亀井
巨人はゴールデンウィークの戦いでなかなか波に乗れなかった。中日に本拠地3連敗を喫し、3位に後退。長谷川、今村、高木といった経験の浅い投手には打線がバックアップをしていかなくてはならないが、援護できずに終わってしまった。
そんな中、8日の中日戦の最終回に意地を見せたのが亀井善行外野手だった。待望の今季1号2ラン。相手先発が左右の兼ね合いで右打者の大田と併用された時期もあったが、4月13日からはレフトの定位置をつかんでいる。他の選手よりも守備力は安定しており、ゲームの展開を読める。入団時から目をかけている高橋監督にとってみれば、坂本と同じくらい信頼を置き、安心のできるプレーヤーだろう。
高橋由伸という偉大なプレーヤーが現役を引退。広角に打てるだけでなく、パンチのある打撃を兼ね備える。守備でのスローイングは的確で、肩も強い。ボールがあればケガを恐れずに飛び込んでいく。このスタイルを亀井は継承し、「ずっと憧れの存在」と尊敬してきた。けがで戦列を離れることもあるが、毎年100試合以上のフル出場、レギュラーとしての安定した数字を目指して、チームに貢献してきた。
しかし、尊敬する先輩の引退で少し考え方に変化があった。「役割がしっかりしているチームの方が強いと思います」。高橋由は、晩年は代打の切り札として君臨。勝負強い打撃を見せてきた。スタメン出場した試合も勝利に導くインパクトのある打球を飛ばしてきた。今、亀井に求められているのは、高橋由のような存在価値なのかもしれない。