浮上か、低迷か 31日開幕の交流戦、巨人の戦いのポイントは?
パ・リーグ上位2チームと相性の悪い巨人
◯マイコラス、桜井の負傷組の復帰
昨季、リーグ最高勝率のタイトルを獲得し、右肩の不調を訴えていたマイコラス、開幕直後に右肘を痛めたドラフト1位の桜井の実戦復帰にも目処が立ってきた。チームはここまで、打てないことに加えて、エースの菅野頼みだった先発陣にも不安があった。2軍で結果を残せていない投手を先発起用しなくてはならない苦しい状態。起用できる投手が増えていければ、本来、ローテーションのあるべき姿である「競争しながら力をつける」という形になる。マイコラスも桜井も、ブルペンでの投球練習を複数回こなし、間もなくシート打撃に登板する。開幕から奮闘する菅野、懸命に試合を作っている田口、高木、今村に加わることができれば大きい。
◯相性の悪いソフトバンク、ロッテをたたけるか
圧倒的な力を見せているパ・リーグのソフトバンク。11年間で巨人は18勝29敗と大きく負け越している。また、2位のロッテも16勝28敗と相性は悪い。他の4チームにはこれまで勝率5割を超えているが、油断はできない。31日のオリックスは西、金子とエース級が登板。日本ハムは大谷らが先発する可能性もある。注目度の高い巨人戦とあれば、他球団の選手の目の色は変わるだろう。
そこで期待がかかるのは相手の持つデータが少ない若手の存在。坂本や長野といった対戦の多い好調な選手は徹底マークにあうことが予想される。2軍から昇格したばかりの俊足の新人・重信や、2年目の岡本らが起爆剤となれるか。左足を痛め大事をとって29日の試合を欠場したが、ロッテから加入したクルーズに、慣れ親しんだパ・リーグの球団を相手にどのような好影響が出るかにも注目だ。
浮上のポイントを挙げたが、すべてがその通りにいくとは限らない。期待通りに行かず、さらに厳しい戦いになる可能性も十分にある。故障者の復帰で負けが進めば、今度こそ、言い訳はきかない。交流戦を戦う夏までのこの期間は、シーズンを占う重要な時間になるだろう。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count