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「画面から消える投手」誕生秘話 西武中崎の覚悟「生き残るために…」

最速145キロ→130キロ、球速大幅減に「めっちゃ怖い」も「新武器」で覚醒へ

 最初は、横投げで投げていたのを『遊び感覚かな?』と思いながら見ていたのですが、どんどんリリース位置が下がってきて、本人もどんどん面白くなったんだと思います。そこからだんだん進化が見えてきて、僕が失敗も含めた経験談を話すと、食い入るような目つきで聞き、やるべき練習にもしっかりと取り組んでいて、『本気なんやな』と伝わって来ました。

 ただ、いざやるとなると体を使う部位が違うから、しんどかったと思います。生半可な気持ちだったら、そこで元の楽なフォームに戻っていきがちなのですが、辛抱してやったことが、今の彼を生んだのだと思います。特にあのステップは、他ではないですね。僕は、自分が一番だと自信をもっていたのですが、それよりも一足外に踏み出しているんですよ。これで僕は2番になってしまった(笑)。とにかく、まったく違うピッチャーになりましたよね」

 実際、これまで1軍での最速145キロを誇る速球で勝負してきた投手だ。それが、転向後は130キロがマックスと、15キロも落ちた。ある意味、武器を失ったとも言えるが、中崎は嬉しそうに話す。

「でも、その分、新しい武器を拾うことができましたから。フォーム的に、背中から球が出てくる感じだろうから、左打者からしたら絶対にイヤだと思います。右打者にとっても、入ってくる感じだから、それを引っ張ってもファウルになるから打ちにくいはず。もちろん、球が遅いということは、三振をとろうと思ったところでとれる球が無いわけだから、めっちゃ怖いですよ。そこでどれだけ交わして打ち取るか。どんな形でもアウトはアウト。泥臭く抑えにいきます」

 1軍昇格後、5月14日の日ハム戦、同17日のロッテ戦、同28日のオリックス戦、同31日のDeNA戦、そして3、4日の阪神戦と6試合で登板した。最初の日ハム戦こそ左打者2人に対し、1四球1安打と結果を残せなかったが、その後は自ら至上命題とする「左を100%抑える」も、ほぼ完璧に果たしている。

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