イチロー“ローズ超え”日米4257安打会見「僕が持っていないはずがない」
「日本だけでピート・ローズの記録を抜くことがおそらく一番難しい記録」
――日本のファンが自分たちの喜び、誇りになると国中が喜んでいる。こちらでプレーヤーとしてそういうことを与えられたということについては?
「それは嬉しいんですけど、難しいところですねぇ。合わせた記録というところが。だから、いつかアメリカで、ピート・ローズの記録を抜く選手が出てきてほしいし、それはジーターみたいな人格者であることが理想ですし、もっと言えば、日本だけでピート・ローズの記録を抜くことがおそらく一番難しい記録だと思うので、これを誰かにやってほしい。とてつもなく難しいことですけど、それを見てみたいですよねぇ。だから、日米合わせた記録とはいえ、生きている間に見られて、ちょっとうらやましいですね、ピート・ローズのことは。僕も見てみたいです」
――常々、50歳まで現役したいということもおっしゃっていますが、あと1000いくつというのをアメリカで、というのは?
「僕は子供の頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負はあるので、例えば小学生の頃に毎日野球を練習して、近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』っていつも笑われてた。悔しい思いもしましたけど、でもプロ野球選手になった。何年かやって、日本で首位打者も獲って、アメリカに行く時も『首位打者になってみたい』。そんな時も笑われた。でも、それも2回達成したりとか、常に人に笑われてきた悔しい歴史が僕の中にはあるので、これからもそれをクリアしていきたいという思いはもちろんあります」
――9回1死三塁でスタントンが三ゴロ。5打席目は回ってこないかなと言う中で、我々は引きの強さと感じたが、ご自身では?
「それは言うまでもないでしょ。それは僕が持っていないはずがないですから。あそこでダブルプレーはないと信じてました」
――節目の前で足踏みがすごく少ない。すっと通り抜けてきた。そういうことをくぐり抜けて、通り抜けてきた経験として言えることは?
「何故そうなるかということですか? まぁ言っても3打席、足踏みしてますからね。今日で言うなら(笑)。2打席目に決めていたら別だけど。すっとはいってない印象ですよね。僕の中ではね。さっとやりたかったですよね。でも、なかなかそううまいこといかないですよ」
――みんなうまいこといっていると思っている。
「そこの感覚のズレはありますかね。人と。やっている本人とはやっぱり違いますよ。これをさっとやっている感覚だったら、ここにいないんじゃないですか。あと、(相手投手の)ロドニー嬉しかったですね。あいつ、なんかね、ラテン系の選手って無茶苦茶なんですけど、ああいうところあるから、なんかこう憎めないですよね。そう思った。なかなか出来ないですもんね」