一般企業に就職後に再び球界へ 四国ILの“小兵”がブランク感じさせない躍動

「小さくてもホームランが打てるように」

――では、古川敬也選手がこの北米遠征を戦いながら後期、そしてNPBドラフト指名へ向けて加えていきたいものは?

「四国アイランドリーグplusの前期では打点に加えてホームランも1本出せたので『打てる選手』という認識は持って頂けたと思います。ですので、後期は打率をさらに上げるためにも、1打席を1打席で簡単に終わるのではなく、もし打てなくても納得できるように毎回していくこと。そして盗塁だけでなく小さくてもホームランが打てるように、身体を大きくしていきたい。北米遠征に来たことでそこをさらに思うようになりました」

――そこを目指すため、古川敬也選手の既存の価値観にとらわれずチャレンジする「KABUKI SPIRITS!」とは?

「『傾く(かぶく)』という意味ではホームランバッターになることです。パンチ力があって、相手投手がなめてかかったら一発放り込む。そういうバッターになりたいです」

――最後に残る北米遠征と到達点へ向けての力強い抱負をお願いします。

「北米遠征ではグラウンドに対応できず痛めたところもあるので、まずはそこを治して終盤に出場すること。あとは7月に鍛え、対外試合でも結果を残し、後期は前期よりもホームラン、盗塁、打点も多く数字を残せるように頑張りたいと思います!」

<あとがき>

 4番の河田直人(高知ファイティングドッグス)の前でチャンスメイクに徹していた徳島・生光学園高校時代には想像もできなかった「アーチスト宣言」。これも大きな決断、そして覚悟を持って最高峰を再び目指す決意を固めたからだろう。探究心を土台として自信を培ってきたことも大きく影響している。夢を叶える道のりは決して順風満帆ではない。時には険しい山があり、時には千尋の谷もある。古川敬也の道のりもまだ道なかば。しかしながら、これだけは言える。そこを乗り越える素養を間違いなく、彼は持っている。

(記事提供:独立リーグドットコム)

【了】

独立リーグドットコム編集部●文

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