四国IL選抜、ボールダーズに終盤突き放され3連敗 北米遠征は3勝5敗に

昨年1度も勝てなかったボールダーズとの3連戦1戦目に臨むも…

「強いチーム」とはどんなものなのだろう?

「勝負所で守れる」「無失点に抑えられる」「爆発的な力を発揮しなくても盤石の試合運びで最終的に勝つ」など、様々な定義があると思う。ただ、本当の常勝チームとは、それらの定義を着実に積み重ね、継続できるもの。今回、ロックランド・ボールダーズとの3連戦初戦にして「四国アイランドリーグplus ALL STARS」、通称「カブキJAPAN」は改めてその大事さを思い知らされることになったのである……。

 現在、北米強豪独立リーグ「キャナディアン・アメリカンリーグ(以下、キャンナムリーグ)」の公式戦参戦中の「四国アイランドリーグplus ALL STARS」は、現地時間6月17日19時5分(日本時間6月18日8時5分)からアメリカのニューヨーク州ポモナにあるプロヴィデントバンク・パークで、昨年、4試合で一度も勝つことができなかったばかりか、ほとんどの試合で圧倒的な差を見せつけられたロックランド・ボールダーズとの3連戦1戦目に臨んだ。

 このビックマッチで先発を任されたのは佐藤宏樹。千葉・成東高校時代は控え投手だった佐藤は順天堂大、さらに今季入団した愛媛マンダリンパイレーツでもメキメキと力を付け、ここまで3勝1敗、防御率2.36(リーグ9位)の好成績。その実績は異国のマウンドでも健在だった。佐藤は角度ある140キロ台のストレート。曲りが大きいカーブのコンビネーションで強打のボールダーズ打線に立ち向かい、1、2回を無失点で切り抜ける。

 ところが、味方バックの1つのプレーが試合全体の流れを大きく変えてしまう。3回裏、2死三塁から相手3番の打球は二塁手・平間隼人(徳島インディゴソックス)の元へ。二塁ベースよりに逃げるゴロ打球に対し、足よりグラブを先に出した平間。するとボールはグラブを弾きセンターへ抜けた。これが安打となり、絶対に許したくなかった先制点を許した「カブキJAPAN」。この回30球を投じた佐藤は「疲労がたまり、腕が振れなくなって」4回裏、5回裏にも1点ずつを失い無念の降板となった。

 4回裏には主将の責任を右手に込め、犠飛を防ぐレフト・宗雪将司(香川オリーブガイナーズ)の好返球も。佐藤自身も5奪三振と力負けはしていなかっただけに、返す返すも悔やまれる「1球」となった。

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