「上の世界」で勝ち抜くために 四国IL選抜がキャピタルズから学んだこと

キャピタルズ3連戦で20失点、うち本塁打で14失点

 ケベック・キャピタルズとの3連戦、「四国アイランドリーグplus ALL STARS」の外野手たちは8度、ケベック市営球場外野フェンスの先に消える打球を見送った。20失点中、14失点が本塁打による失点。「なかなか若い力では跳ね返すことができない」。中島輝士監督の3連戦総括は、相手打線に対する賛辞が約半分を占めた。

 23日19時5分(日本時間24日8時5分)から始まった一戦におけるカブキJAPANのモチベーションが決して低かったわけではない。ギアを下げた状態でギアを一気に上げたケベック・キャピタルズに対峙してしまった前夜と異なり、彼らは終始ギアを上げた状態を維持していた。

 北米遠征3度目の先発マウンドに上がった右腕・松本英明(高知ファイティングドッグス)もしかり。1回表2死から、前夜2本塁打を浴びた2013年WBCオランダ代表・2015年プレミア12代表の3番カリアン・サムスに再び先制本塁打を浴びるも、2回裏さらに1点を失った後の2死満塁での2打席目は、内角を1球見せることで相手の目線を狂わせ、最後は外の変化球の出し入れで空振り三振。ここは女房役の垂井佑樹(徳島インディゴソックス)との創意工夫が見事に結果となった。

 ただ、松本は投球内容を振り返った後、こうつぶやく。「甘く入れば一発がある。それも1番から9番まで」。その通り、ケベック・キャピタルズ打線はカリアン・サムスだけを警戒すればいい打線ではない。松本は3回裏に5番に一発を浴び、さらに8番に二塁打を喫して3回4失点で降板。2番手の秋山陸(高知ファイティングドッグス)は3回無失点の好投。2回表にチーム2本目となるソロアーチ、7回表にも2死二塁から適時打を放った宗雪将司(香川オリーブガイナーズ)に続く打線の反撃を待った。

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