四国IL選抜で北米遠征中 中日の育成派遣選手・岸本「1軍のマウンドに」

13年の育成ドラフト1位、香川への派遣が決まった時は「悲しかった」

 日本プロ野球機構(以下、NPB)と四国アイランドリーグplus・ルートインBCリーグとの間には2012年度から「育成選手派遣制度」というものが続いている。2軍の試合ではなかなか出場機会に恵まれない育成選手を対象として日本人選手は入団2年目以降、外国人選手は入団1年目から両リーグのチームに一定期間派遣し、実戦の機会を通じて支配下選手へのチャンスをつかんでもらうシステムだ。

 実はこの北米遠征に参加している「四国アイランドリーグplus ALL STARS」のメンバーの中にもその「育成選手派遣制度」でNPBから来ている選手がいる。福井・敦賀気比高から2013年に中日ドラゴンズから育成ドラフト1位指名を受け、3年目の今季は香川オリーブガイナーズに育成選手派遣されている岸本淳希、20歳である。

 181センチ79キロの最速150キロ右腕。敦賀気比時代には2013年センバツベスト4進出をエースとして果たした岸本は、昨年までとは考えられなかった環境の中で、何を打ち破ろうとしているのか。NPB育成派遣選手の目から見た「KABUKI SPIRITS!」が語られる。

――北米遠征も16試合(現地時間6月26日現在)が終わりましたが、今回は今年初めの話からさせてください。まず岸本淳希投手、中日ドラゴンズから「四国アイランドリーグplusに育成選手派遣で行ってもらいたい」ということがあった当時の心境はどうでした?

「正直に言えば落ち込みました。僕も育成契約3年目、もちろん1年目も2年目も勝負とは思っていましたが、今年は大きな勝負だと思ってオフの過ごし方から気を遣ってきた部分はあるので。悲しかったです」

――1年目の2014年はウエスタン・リーグでは抑えて6セーブ、防御率0.77と実績も残していました。

「はい。1年目はそのような形で使っていただいて、2年目も2軍で登板機会を与えていただきました(中日ドラゴンズ2軍で最多の34試合登板)」

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