【高校野球】神奈川を代表する3人の好投手 藤平、北村、高田の春の投球を振り返る

秋の敗戦から変化球の精度を上げた北村

 そして、藤平とともに注目されたのは北村朋也(東海大相模)。昨秋から常時140キロ中盤をたたき出すポテンシャルの高さが光っていたが、頼りになるボールはストレートしかなかった。その直球を狙われ、秋は横浜にコールド負け。だが、この屈辱的な経験が北村を変えた。

 スライダーの精度が格段に増し、カーブのレベルも上がったことで、ピッチングの幅が広がった。春の準々決勝・横浜戦で6回途中からリリーフで登板した北村は、5回1/3を投げて被安打8、奪三振7、失点3。昨秋よりも間違いなく改善された内容だった。

 最後はエース藤平に決勝打を打たれ、涙を流したが、この悔しさが北村を大きくさせてくれるに違いない。夏までぜひ追いかけていきたい投手だ。

 最後に紹介するのは高田孝一(平塚学園)。1年夏から公式戦登板している選手だ。球速表示以上のスピードを感じさせる140キロ前半のストレート、キレのある変化球、高い制球力、打者の弱点を突く投球術。マックスのスピードは藤平、北村に劣るとはいえ、投手としての能力は負けていない。

 何より気迫がこもった投球は、ナインだけではなく、見ているものの気持ちも乗せてしまうような投手だ。不調だと言われていたが、桐蔭学園戦のピッチングは素晴らしいものだった。

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