【高校野球】神奈川を代表する3人の好投手 藤平、北村、高田の春の投球を振り返る

迫力ある直球を投げ込む高田

 9回裏から登場した高田はほぼストレートで圧倒。球速は140キロを連発し、この春140キロを出した高校生の中でも最も迫力があった。背負い投げのようなオーバーハンドで投げ込んでくるため非常に角度があり、桐蔭学園の各打者は打ち返すことができず、サヨナラ打を浴びるまでは無失点の投球を披露した。

 割合は少なかったが、スライダー、カーブもストレートと同じ腕の振りで投げ込んでくるため、見分けがつきづらい。またこの試合では投げていなかったが、落差抜群のフォークも持っている。

 桐蔭学園戦の高田は自分の思い通りのピッチングができていて、気分良く投げていたようだ。最後はタイブレークの末、サヨナラ打を浴びて負けてしまったが、長いトンネルから脱出したような印象を周囲に与えた。高田の総合力、気持ちの強さなどは、近年、神奈川県から指名された右投手と比べても劣っていない。周囲に高卒プロでも行けると思わせるには、夏で成長した姿を見せることが必要となる。

 敗れた桐蔭学園戦で復調の兆しを見せただけでも、追いかけてみたい投手の1人となった。春には3投手とも神奈川の高校野球ファンの心を動かす投球を見せてくれただけに、ぜひ夏では高いステージにつながるピッチングを披露してほしい。

(記事提供:高校野球ドットコム)
http://www.hb-nippon.com/column/423-draft/10504-20160504no41draft

【了】

高校野球ドットコム編集部●文

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