【高校野球】高松商の躍進に続け 38年ぶり「四国4商同時甲子園出場」なるか

15年の沈黙破り、頂点を狙う松山商

「毎年、定期戦で交流をもっていますし、北四国の両雄として刺激を頂いています。センバツもほぼ見ましたし、チームカラーにあったものを引き出していますね」

 かつて愛媛・香川の2県で夏の甲子園「北四国代表」1枠を争っていた時代も振り返りながら、改めて好敵手への敬意を表したのは松山商・重澤和史監督である。

 この春は県大会準々決勝で昨秋四国大会ベスト4の済美と延長11回激戦の末、3-4とサヨナラ負けを喫したが、彼らの目指すものも高松商同様の「打ち勝つ野球」だ。「統率の部分など松山商のよさとのバランスを保つ」(重澤監督)ことは前提に、山本寛大(2年、投手、右投右打、172センチ67キロ、伊予市立伊予中出身)、門田昴也(3年主将、捕手、右投右打、172センチ78キロ、松山リトルシニア出身)のバッテリーに過度の負担を与えない打線の奮起が待たれるところだ。

 今年は有望選手も含む25人が大挙入部し、選手60人で夏へ向かう松山商。「本命不在」とも言われる愛媛県高校野球の中で、2001年夏以来、15年の沈黙を破る「その時」を彼らは虎視眈々と狙っている。

 かつて四国は長らく北四国(香川・愛媛)、南四国(徳島・高知)2代表だったこともあり、4商の甲子園同時出場は101年目を数える高校野球の歴史の中では1度。4県すべてに出場権が与えられるようになった1978年夏の第60回記念大会のみだ。ただ、高松商の勢いを最も近くで感じていた彼らが刺激を受け、メソッドを自分たちの戦い方に注入できたならば……。38年の時を超え、2度目となる「4商同時甲子園出場」の可能性は決してゼロではない。

(記事提供:高校野球ドットコム)
http://www.hb-nippon.com/column/541- gene/10481-20160418no56gene

【了】

高校野球ドットコム編集部●文

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