【日米大学野球】 侍J大学代表・柳裕也、危機感から習得したカーブ生かして米国代表零封
六大学のレベルの高さを目の当たりにし「自分には何も特長がない…」
今や明大・柳の代名詞ともなりつつあるカーブだが、この武器に磨きを掛けたのは、ちょっとした危機感だった。横浜高校から憧れでもあった六大学野球の明治大学に入学し、大学野球のレベルの高さに驚いたという。「自分には何も特長がない…。どうしたら大学で投げ続けることができるのか」。生き残る術を考えた時に浮かんだのが、武器として使う投手が少ないカーブをマスターすることだった。
昨年参加したユニバーシアードでも、今年春に明治大学野球部で行った米国キャンプでも、外国人選手に対するカーブの有効性を実感。この日も満を持して投げたカーブが、ぴったりハマった。
ジャパン主将に任命されながら、思うような結果が出ない試合が続いたが、7回無失点の快投に「ホッとしています」と大きく息を吐いた。自分自身が納得の投球をできたことはもちろんだが、支えてくれた監督やコーチ、スタッフの後押しを感じていたからこそ。「スタッフの皆さんに支えられたからできたこと」と感謝の気持ちを忘れなかった。
今年のドラフトでは上位指名が予想される右腕。国際大会で自信を深めたカーブは、これからも大きな武器であり続けるだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count