前半戦で圧巻の貯金「30」、ホークス工藤監督が見る独走の要因&MVPは?
ブレない目標、「最悪を想定し、最高をイメージ」
――AクラスとBクラスの差が大きく開いているが、後半戦も「カード勝ち越し」という目標は変えずにいくのか?
「それは変わらないです。今は日本ハムさんがすごい勢いで勝っているというのはあるから、自分たちがカード勝ち越しを続けていっても(日本ハムに)抜かれてしまうのであれば、ある意味それはしょうがないことかなとも思える。『だんだん追いついてきたからどうにかしないといけない』っていろいろ変なことを考えると、いいことってあんまりないのかな、と。常に目の前の3連戦、3連戦と足元を見ながらやっていくことの方が大事。最悪を想定し、最高をイメージし、その中で足元を見て目の前の3連戦をがんばる。それしかないです」
――7月末からは5週間連続で週末に日本ハム戦、ロッテ戦が続くが?
「だからといって、週末の先発ローテはあまりいじらないです。そこにはまったピッチャーは一生懸命がんばるしかない(笑)。投げるピッチャーはきついだろうけど、その中で勝っていかなきゃいけないわけですから。どのチームだってきついというのはあるだろうけど、トータルでいえば最後まで苦しい思いに耐えたチームが優勝するんだと思っています」
――日本ハムは高梨、有原、大谷をぶつけてくると想定されるが?
「大谷くんが他のチームに投げて勝ったときに、ウチが負ければ同じことですから。直接(対戦)できるのは叩けばというのはあるけど、あのくらいのいいピッチャーはそう簡単には叩けないでしょ。そこはそこで、しっかりとデータに基づいた策を考えてやっていかないといけないかなとは思います。彼くらいのピッチャーを打つには、より強い意志をもっていかないといけないし、より自分たちで考えて野球をやっていかなければいけないと思います」
――後半戦への意気込みは?
「厳しい戦いが続くことにはなりますが、攻撃的というか、常に前を向いて『1つも負けるつもりはない』というくらいの強い意志をもって、みんなで力を合わせて乗り越えていけるようにがんばります」
【了】
藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura