【高校野球】文武両道を高レベルで実践 各地区トップ級の進学校を紹介【東日本編】
「高高」の愛称で親しまれている進学校も
【神奈川県立相模原高等学校】
「ケンソウ」の愛称で親しまれており、過去には東大にも多くの生徒を送り出している神奈川県でも偏差値上位の進学校。定期的に生徒対象の面談が行われ、細やかで丁寧な指導を受けられるということで、生徒たちは安心して目標を定め、勉強と部活の両方に勤しむことができる。
野球部は2014年秋季神奈川県大会ベスト4、2015年春季神奈川県大会準優勝の成績を収め、私立勢が圧倒的優位である神奈川県高校野球界において、ある意味、異彩を放つ強さといってもいい。
かつては野球部として目立った戦績は残せていなかったが、中学野球の名将・佐相真澄監督が川崎北を経て、2012年から相模原に赴任してから野球部のとりまく環境が変わり、着実にレベルアップを重ねて、結果を残してきた。打撃指導に定評がある佐相監督は、強豪私学に勝つためには打撃で勝負しなければいけないという考えで、徹底して打撃力を鍛え上げて、見事な勝利を重ねてきた。近年急速に力を付けてきた学校とあって、まだまだ発展途上、伸びしろもありそうだ。
▼主な進学先(2015年度卒業生) 東京大学:1人(現役0)、上智大学:27人(23)、横浜国立大:6人(4)
【群馬県立高崎高等学校】
「高高(たかたか)」の愛称で親しまれている群馬県内トップの偏差値を誇る進学校。過去には、文部科学省から理数系スペシャリストを育成するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている。元・内閣総理大臣の中曽根康弘氏や福田赳夫氏も卒業生として有名だ。
2011年におこなわれた秋季関東大会では、東海大望洋と東海大甲府を破って、堂々の準決勝進出。実力で1981以来31年ぶりとなる選抜出場を果たし、古豪復活を遂げてみせた。本大会では残念ながら近江に敗れてしまったが、強豪相手に健闘した戦いぶりは、OBやファンを非常に喜ばせ、これからの復活を予感させる戦いぶりだった。
特徴的な真っ白のユニフォームを身にまとい、再び実力で甲子園に戻ってくることを期待したい。
▼主な進学先(2015年度卒業生) 東京大学:9人(4)、群馬大学:31人(27)、東北大学:27人(22)
【神奈川県立湘南高等学校】
神奈川県屈指の伝統校であり、進学校でもある湘南。1920年に創立。作家で政治家の石原慎太郎氏、慶応義塾高校野球部監督の上田誠氏など、数々の著名人を輩出している。
? 2013年には神奈川県教育委員会より学力向上進学重点校のアドバンス指定を受け、偏差値などを数値化できる「見える学力」に加え、実行力、企画力などの「見えない学力」を強化、リーダーとなれる人材の育成に力を注いでいる。
硬式野球部は過去3回甲子園に出場。2008年南神奈川大会で藤沢西をベスト4に導いた川村靖監督が赴任して以降、着実に力をつけている。激戦区・神奈川に一石を投じる日、そして古豪が復活する日も、そう遠くはなさそうだ。
▼主な進学先(2015年度の記載なし)
以上、独自の視点から選んだ、文武両道を実践し、野球でも勉強でも結果を残している学校を紹介した。野球はもちろん、勉強でも人並みならぬ努力を重ねる学校が甲子園に出場し、強豪校を破る日がくるのか。今後も進学校の躍進から目が離せない。
(記事提供:高校野球ドットコム)
http://www.hb-nippon.com/column/541-gene/9608-20150710no40gene
【了】
高校野球ドットコム編集部●文