試合後に赤く腫れていた額 サブローを支えた中学時代の想い出
良い出会いに支えられたプロ野球人生
だから、試合後のサブローの額は赤く腫れている時が多かった。人生、どのような出来事がその後の自分を形成するかは分からない。サブローに言えることは良い出会いに恵まれていたということだろう。若かりし時から多くの人と出会い、多くのことを吸収し、多くの人に支えられ自分というものを作り上げ、成長を続けていった。
ロッテ・サブロー【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
「プロ入りした時は、スピードもパワーも違う、こんな人たちと対等にできるわけないと思った。テレビで見ている時は、そこまで凄さは分からなかったけど、打席に立ってみると、打てるわけないと思った。そんな時期から考えると、よくここまで来たなあと思う」
2016年9月1日。サブローは引退会見に臨んだ。これまで出会ったいろいろな人のことを思い浮かべ、涙を流した。人目はばからず泣いた。その涙には感謝の気持ちが詰まっていた。
9月25日、オリックス戦(QVC、13:00試合開始)。背番号「3」は惜しまれながらユニフォームを脱ぐ。多くの人に見守られながら、現役生活に別れを告げる。壮絶なまでにグラウンドで己と闘い続けた日々はいったん、終わりを迎える。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara