ロッテ「挑発ポスター」誕生秘話 相手から「もっと過激でよかった」の声も
事前の許可は「取っていません」
――13年には『虎狩りには大地がツヨシ!』、14年には『コアラなのに竜? 竜だけどコアラ? 監督なのにキャッチャー? キャッチャーなのに監督?』など、選手や監督をターゲットにしたものもあります。選手や監督に、事前に話をしているのでしょうか?
「許可は取っていません。ただ、あそこは西岡剛選手にしないと面白くないと思っていました。後日、西岡選手からは『もっと過激にしてよかったよ』と言われました。ちょっと遠慮したところはありましたね。谷繁監督は就任1年目でしたから、中日は谷繁監督をつつく以外にないと思いました。時事ネタは抑えたいと思っています。『コアラなのに竜?』を先に持ってきて、あえてぼんやりさせました(笑)」
――CSでも挑発ポスターを展開しました。こちらの反応はどうでしたか?
「交流戦は平等なので問題ないのですが、CSは順位が上のチームに挑戦する場合が多いので、『相手チームに対して敬意はどうなっているのか』という意見はあります。CSの挑発ポスターも07年で一度辞めて、15年に復活させましたが、盛り上がりましたし、ソフトバンクの球団の方は後日『やられた』と言っていました。『しめしめ』という感じでしたね。対戦相手の球団には、事前に知らせていません。内容は『僕を信じて下さい』というところですね」
――挑発ポスターに対する批判的な意見はありますか?
「勝負事ですから、多少はあります。行きすぎず、行かなすぎずのラインを作るのが難しいですね。過激すぎてもいけないし、まじめすぎても意味がない。他球団からの批判はないですね。みんな楽しみにしてくれています。『ポスターください』と言ってくれたり、地方球団は地元メディアで報道してくれたりしていて、嬉しいですね。最近では、大学野球でも挑発ポスターをやっていて、そういうのを見ると『成功したのかな』と思います」
――今年のCSはどんな内容の挑発ポスターになりそうですか?
「おそらく、ソフトバンク、日本ハムに挑戦することになりますね。日本ハムのイメージはだいたい出来ています。大谷翔平選手というビッグネームがいますから、そこにターゲットを絞った内容になると思います」
【了】
篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki