引退のDeNA三浦、ラミレス監督の配慮で7回もマウンドへ 「感謝しかない」

筒香には最後の「お願い」、「日本一になってもう1度胴上げを」

「本当に最高のプロ野球人生でした。最後は皆さんの気持ちが嬉しくて、涙をこらえきれなかった。三浦大輔は幸せだなと。今日の試合は、みんなが打って守ってくれたのに申し訳なかったな。監督の配慮で7回に送り出してくれたので感謝しかない」

 勝てばプロ野球新記録の24年連続勝利だったが、果たせなかった。チームの勝利のためにマウンドに上がり続けてきた右腕は「マウンドにいてもベンチにいても、チームみんなの気持ちは伝わってきていたけど、自分自身踏ん張れなくて悔しい気持ち」と正直な胸の内を明かす。それでも、最後のマウンドで受けた歓声は忘れられない。「ファンの声援はすごかったです。打たれても打たれても、『次頑張れ』って応援してもらってありがたい。球場に入れなかった、横浜に来られなかったファンのみなさん、全員のファンの方に感謝です」と話した。

「ほっとしたい。ゆっくりしたいというのはあるけど、チームはまだ戦っているので、最後の最後まで一緒に戦います。たくさんのファンに愛されて最高のプロ野球人生でした」

 こう振り返った番長は、「1日でも長く一緒のユニフォームで戦いたい。筒香に、日本一になったらもう一回胴上げしてほしいってお願いしました」と、まだ今季の戦いが終わっていないことを強調。ラミレス監督も「クライマックスシリーズには、三浦投手には最善の策を尽くしてチームに帯同してもらいたい」と、まだまだ力を必要としていることを明かした。

 試合後のセレモニーでは、胴上げで背番号と同じ18回、宙を舞った。日本一になって、再び最高の胴上げを――。最後の登板は終わったが、三浦の“現役生活”はまだ終わっていない。

【了】

白井京子●文 text by Kyoko Shirai

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