【森脇浩司氏の目】勢いだけではないことを証明したDeNA ヒーローはいても戦犯いない好試合に
勢いだけではないことを証明したDeNA
スタンドはオレンジとブルーに彩られ、常に選手を鼓舞していた。プレーをしていた選手、またテレビを見ていたプロ野球関係者は改めてファンの方々に心からの感謝の念を抱いたのではないだろうか。私もこの日の4時間21分に心から感謝を申し上げたい。
これで12日から始まるファイナルステージは広島対DeNAとなった。全てのことを発奮材料にするというスタイルをこのポストシーズンでも見せ、結果を出したDeNAは勢いだけではないことを証明してみせた。ファイナルステージで待ち受けるチームとの戦いは決して短期決戦ではない。しかし、挑むチームはファーストステージより条件は苦しくなるが再度全てを発奮材料にしてきたスタイルに自信を深めて欲しい。後押しするデータもある。これまでのCSでは3~4番手投手に対してでも1位チームの初戦得点平均が2、3点しか取れていないのだ。
ペナントでは投打で圧倒的な力を見せたカープと、巨人を倒し精度を増し勢いに乗って敵地に乗り込むベイスターズ。パ・リーグ同様にファンを楽しませる素晴らしいゲーム展開になることを切望する。1日の休養を挟み再び両リーグの選手たちが見せる熱い戦いを期待したい。
◇森脇浩司(もりわき・ひろし)
1960年8月6日、兵庫・西脇市出身。現役時代は近鉄、広島、南海でプレー。ダイエー、ソフトバンクでコーチや2軍監督を歴任し、06年には胃がんの手術を受けた王監督の代行を務めた。11年に巨人の2軍内野守備走塁コーチ。12年からオリックスでチーフ野手兼内野守備走塁コーチを務め、同年9月に岡田監督の休養に伴い代行監督として指揮し、翌年に監督就任。178センチ、78キロ。右投右打。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count