パCSファイナル、世紀の逆転優勝・日本ハムか? 日本一3連覇目指すSBか?
ソフトバンクは好調の今宮の打順が鍵に?
「セ・リーグもパ・リーグもCSファイナルで共通しているのは、エースを使ってしまった後だから、初戦が3番手のピッチャーになるということ。ただ、DeNAと違って2連勝で突破したソフトバンクは先発の枚数がいる中で1人温存できた。最低でも最初の2試合で1勝して1勝2敗の流れを作れば、流れが逆になっていく。日本ハムは4番手、5番手のところで、ソフトバンクはエース、2番手と出していくことになる。その形にどうもっていけるか。最初の2試合を1勝1敗でいければ、可能性はあります」
一方、打線はどうか。ペナントレース後半は右手薬指骨折で離脱していた主砲の柳田は何とかCSに間に合わせたものの、2試合で8打数無安打3三振と当たりが出ていない。一方で、4番の内川は初戦でソロ本塁打を含む2打点を挙げるなど、8打数4安打と好調。さらに、8番に入っていた今宮が2試合連続2打点と存在感を見せている。
「柳田がどのくらい打てるか。一人だけ見切り発車のような状態でCSに入ってきたので、ファーストステージは手探りの部分はあったと思います。内川は放っておいても何本かヒットを打つでしょうから、そこで打線がつながるかどうかが重要ですね。内川の前にランナーを出せるかどうか。
あとは、こういう短期決戦にはシリーズ男、ラッキーボーイが必要不可欠なので、今宮の存在はいいですよね。ただ、ファイナルステージでの打順は難しいところです。本当に内川、今宮しか(打てない)という雰囲気になっているのであれば、今宮を2番に入れるなどして2人を近づけたほうがいい気がします。そうすれば、4回の打順の流れの中で1回か2回はそのコンビで点が取れるようにはなる。でも、難しいのは打順を変えたら打てなくなるということもあるでしょうし、今のいい流れが変わってしまう可能性もありますからね」
工藤監督がファーストステージの結果を踏まえてどのように打順を組んでくるかも、ポイントの1つになる。
野口氏は「やはり日本ハムが余裕をもって待っているというのが大きい。特に、こっちは経験豊富なチーム。セ・リーグの広島は1位で待ち構えているのは初めてですから、それは両リーグで違う部分ですよね」と、日本ハムが「盤石」との答えを出した。そんな中で、ソフトバンクはキーマンが存在感を見せ、“番狂わせ”を起こすことができるのか。今季もレギュラーシーズンでは熱戦の多かった両チームだけに、好ゲームが期待できそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count