セCS第4戦の勝敗を分けた初回6点 元捕手は今永に同情「球審が酷かった」
「現場の選手はこういうことは言えない」
ペナントレースを圧倒的な力で制覇した広島が相手だからこそ、DeNAにとってはより苦しい展開になったという。今季の広島打線は間違いなくリーグNO1の力があるだけに、制球力で勝負する今永にとっては、際どいコースをボールと判定されたことが痛かったと野口氏は指摘する。
「ああなったら、今永は甘いところに投げるしかない。相手は今年あれだけいい野球をしてきた広島なんですから、ああなったら打たれて当然です。初回の新井の先制打も、厳しいところでストライクを取ってくれないから、甘いコースの低めに投げて打たれてしまった。今永と審判の相性とか、そんな簡単な話ではない。球審の技術の問題です。逆に、最後の9回の筒香の打席も、今永の時には取っていなかった外角のストライクを取ったから、高めの釣り球に手を出してしまったように見えました。
自分が現役の時から、毎年、審判部には技術向上をしてほしいという要請書を選手会から出していました。審判部は本当に考え直さないといけません。こういう結果になってしまうということを分かってもらわないと。現場の選手はこういうことは言えないでしょうから、我々OBが言っていくしかない。DeNAは初回に6点のハンデを取られながら、よくやったと思います」
DeNAには厳しい結果となってしまったが、セ・リーグのペナントレースを圧倒的な強さで制した広島が、CSも順当に勝ち抜いた。日本シリーズは22日から。32年ぶりの日本一を目指す。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count