今季は日本人投手が躍動 米サイト選出MLB先発トップ80に全4投手が選出

前田は「お買い得なザック・グリンキー」、田中は「信頼のできる投手であり続けた」

 またメジャー1年目ながらトップ20入りを果たしたのはドジャース前田健太。今季広島から移籍した右腕はダルビッシュと並ぶ日本人1年目最多タイの16勝(11敗)を挙げ、防御率3.48をマークした。4項目とも高水準の評価で合計76ポイントを獲得しており、16位に選出。寸評では「ケンタ・マエダはお買い得なザック・グリンキーだ。彼は四球を恐れずストライクゾーンの隅をついてくる」、「仕事量はさておき、マエダはドジャースの期待に応えた。制球力、配球を駆使し彼はバットの芯を外し、空振りを奪っていった」と高評価を下している。

 そして日本人トップの14位にランクインしているのはヤンキース田中将大。今季はメジャー3年目にして初めてシーズンを通して投げ抜き、自己最多の14勝(4敗)、防御率はリーグ3位の3.07。シーズン200イニングまでわずか1/3イニング届かなかったものの、一時は米メディアの間でサイ・ヤング賞候補に挙げられるほど安定した投球を見せていた。そんな右腕はコントロールの項目で30点中29点、仕事量で20点中19点の高評価を受け、78ポイントを獲得。寸評では「タナカは肘に時限爆弾を抱えていると思われていた。しかし、彼はマウンドに立ち続け信頼のできる投手であり続けた」、「彼はかつてのように三振を奪える投手ではないが、巧みな投球を見せている」と評している。

 また、今シーズン途中で事故のために急逝したマーリンズのホセ・フェルナンデス投手が80ポイントで9位にランクイン。上位では5位にタイガースのジャスティン・バーランダー(84ポイント)、4位にカブスのカイル・ヘンドリックス(85ポイント)、3位にメッツのノア・シンダガード(86ポイント)、2位にドジャースのクレイトン・カーショー(86ポイント)、1位にナショナルズのマックス・シャーザー(89ポイント)が選出されている。2シーズン連続で228イニング超えを果たし、20勝7敗、防御率2.96、リーグ最多の284奪三振をマークしたシャーザーは奪三振と仕事量で満点の評価となっている。

 今季メジャーで登板した日本人先発投手は手術明けのダルビッシュを除き全員が2桁勝利を記録。各球団で先発ローテの柱として活躍した。今回の特集でもダルビッシュを含めた全4投手がトップ80に入る評価を受けており、来季に向けて期待を抱かせる結果となっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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