22日に日本シリーズ開幕 12球団の“直近日本一”で起きたドラマや名場面は?
パ・リーグでは「シンジラレナーイ」や「史上最大の下剋上」
【パ・リーグ】
○日本ハム 2006年
北海道で初めて行われた日本シリーズとして注目を浴びた。初戦こそ落としたが、第2戦から4連勝。4勝1敗で日本一になった。前年度5位だったトレイ・ヒルマン監督の「シンジラレナーイ」も名言となり、野球ファンには浸透した。
北海道に移転してからのチームを中心で引っ張ってきた新庄剛志がシーズン途中に引退を表明。チームもファンも一つになった。札幌ドームを満員にすると宣言し、エンターテイメント性も重視。今の日本ハム人気の礎を築いた。シリーズ初戦は中日・川上憲伸、日本ハム・ダルビッシュ有とその後、メジャーを舞台で投げることになる好投手対決。初戦は川上に軍配があかったが、第5戦ではダルビッシュが勝利。川上は敢闘賞。ダルビッシュは優秀選手賞を獲得。MVPには2本塁打7打点の稲葉が輝いた。
◯ソフトバンク 2015年
記憶に新しい昨年の日本シリーズは工藤公康新監督が豊富な戦力を率いた。ヤクルト真中監督との新人監督対決は、4勝1敗でソフトバンクが日本一に。前年度の秋山幸二監督に続き、2年連続でホークスが日本一となった。
ソフトバンクは武田翔太、バンデンハーク、摂津正、スタンリッジと強力先発投手陣が勝利。MVPはこの年限りで退団し、メジャー挑戦した李大浩。5試合で16打数8安打2本塁打8打点と大活躍した。一方、ヤクルトではトリプルスリーの山田哲人が第3戦で3打席連続本塁打という偉業を成し遂げたシリーズだった。
○ロッテ 2010年
セ・リーグを制した中日とリーグ3位からCSで西武、ソフトバンクを破り、勝ち上がったロッテが対戦。ロッテが4勝2敗1分で5年ぶりの日本一に輝き、就任1年目の西村徳文監督が成し遂げた功績は「史上最大の下剋上」と呼ばれた。リーグ優勝の意義を問う声もあったが、ストーリー性があり、語り継がれる日本シリーズになった。
第6戦は延長15回で勝敗つかず、引き分けに。日本一が決まった第7戦も延長12回で試合が決まるなど熱戦が続いた。下剋上の立役者は今江敏晃だった。1試合4安打をマークした試合もあり、打率.444、6打点と勝負強く、2005年に続いて、2度目の日本シリーズMVP。1年目の清田育宏も初本塁打を含む6打点と活躍した。