【高校野球】清宮擁する早実か、桜井擁する日大三か 強豪が激突する決勝戦の見所は?
日大三の投打の軸となる桜井、193センチの大砲にも注目
一方の日大三も、今年の夏も主力だった桜井周斗投手が主将に就任。投打の軸になっている。
最大の武器はスライダー。準決勝の日野戦では7回コールド勝利ながら、相手打線から10奪三振。キレのあるスライダーは狙っていてもなかなか捉えることができない高いレベルにある。左右は違うが楽天の奪三振王・則本のような変化球を理想に掲げて、毎日、投げ込みで磨いてきた。
非凡な打撃よりも「投手の練習も好きになってきました」と熱が入り、さらに進化。今年の夏も登板したが、走者を背負って痛打されたり、制球を乱すこともあった。小倉全由監督は「夏はぶっつけ本番。走者を出しても、自分の投球ができるようにやってきた」と成長を実感。好調の早実打線をどのように抑えていくかが注目だ。
打線では清宮と同学年の大型一塁手の金成麗生内野手が楽しみな存在だ。米国人の父、日本人の母を持ち、身長は193センチと大柄。入学時から注目の左腕として投手でプレーも、打撃力を買われて内野手に。その大砲は準決勝の日野戦の5回に豪快な3ランを放ち、脚光を浴びた。タイミングさえあえば、どこまでも飛んでいく打球は相手の脅威になる。クリーンアップは強力で3番・桜井、4番・比留間海斗、5番の1年生・日置航、6番・金成と気を抜けない打者が並ぶ。
結果次第では東京から2校のセンバツ選出も十分に考えられるが、明治神宮大会という秋の全国ナンバー1を決める戦いを経験できるのは1校のみ。大きな経験と勲章を手に入れられるのは果たしてどちらの名門か。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count