「全員野球」日本ハムからMVP&新人王 大谷翔平は球界の常識覆す活躍
大谷は球界の常識変える活躍
【最優秀選手賞(MVP)】
<大谷の今季の成績>
投手:21試合10勝4敗1ホールド、140回、174奪三振 防御率1.86
野手:104試合323打数104安打22本塁打67打点 打率.322
大谷は、今季の開幕直後は先発投手として、そして先発しない試合では指名打者として起用された。打者として5試合連続本塁打を記録する一方で、投手としてはなかなか勝ち星を積み重ねられず、5月中旬の時点でわずか1勝。しかし、5月29日の楽天戦で「6番・投手」、いわゆる「リアル二刀流」を解禁すると、5月22日の試合も含め破竹の7連勝。9月28日の埼玉西武戦で圧巻の1安打完封勝利を決め、チームをリーグ優勝に導くとともに、3年連続となる2桁勝利を達成した。
先発した試合で打席に立った8戦は8勝無敗。「1番・投手」として先発した、7月3日の福岡ソフトバンク戦では、投手でありながら初球先頭打者本塁打の離れ業も披露した。「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージ第5戦では、球速165キロを記録して観客の度肝を抜き、「SMBC日本シリーズ2016」第3戦では、技ありのサヨナラ打を放って、2連敗を喫していたチームの空気を変えた。球界の常識を変える大谷選手の活躍が、チームを10年ぶりとなる日本一の座に押し上げたことは、異論を差し挟む余地がない。
プロ4年目となった今年、大谷は規定投球回、規定打席にこそ到達しなかったものの、投打で圧倒的な実力を見せつけた。「二刀流」が非常に高いレベルで実現可能であることを、自身の力で証明してみせた。まだ22歳。来年はどんな前人未踏の記録を叩き出し、ファンを驚かせてくれるのか、楽しみが尽きない選手である。
大谷は、「日本一になったことで評価していただいたと思いますが、個人的にもうれしい。優勝しないと獲れない賞。栗山監督やシーズン中一緒に戦った裏方さん、選手、ファンの皆さん、みんなに感謝しています」とコメントした。
大谷が投じた、165キロのストレート、151キロのフォークなどなど、「すごいボール」の数々。【動画:パ・リーグTV】