2017年シーズンでの飛躍が期待されるパ・リーグの若手選手たち

イースタン最高出塁率の楽天・中川、1軍49試合出場の西武・山川、2桁本塁打のロッテ肘井

【楽天・中川大志選手】
ファーム成績:85試合275打数79安打9本塁打56打点 打率.287

 中川選手は8年目の26歳。長打力を備えた選手だが、選球眼にも優れ、今季のイースタン・リーグでは最高出塁率のタイトルを獲得。9月には今季2度目となる1軍昇格を果たすと、4日の福岡ソフトバンク戦で満塁本塁打を放った。

 楽天は球団創設以来、生え抜きの日本人選手による2桁本塁打が一度も出ていない。今季、島内選手があと1本に迫ったが、惜しくも届かず。記録達成は来季以降に持ち越されることとなった。昨季に5本塁打をマークした中川選手は、球団待望の大砲としての可能性を大いに秘める。来季はレギュラーの座を奪取し、杜の都に1本でも多くのアーチを描いてほしい。

【埼玉西武・山川穂高選手】
ファーム成績:64試合237打数79安打22本塁打64打点 打率.333
1軍成績:49試合139打数36安打14本塁打32打点 打率.259

 山川選手は3年目の25歳。強打の埼玉西武打線が誇る次世代の和製大砲だ。今季は6月から1軍に昇格し、49試合出場。打席数は少ないながら14本塁打を放っている。イースタン・リーグでは22本塁打で本塁打王に輝き、2位の成績となる64打点も挙げた。ファームでは確実に結果を残し、1軍でも少しずつ存在感を発揮。今季は、相手チームの選手やファンからの知名度も飛躍的に増したことだろう。長く主砲として君臨する中村選手の後継者になり得る器であり、首脳陣からも大きな期待がかけられている。

 今季は1軍で活躍を見せたが、完全に定着(飛躍)するためには、これからのアピールがまだまだ必要である。山川選手が埼玉西武の本塁打王の系譜を継ぎ、若きホームランアーティストとして台頭する日を楽しみにしたい。


文句なしの特大弾!! 西武・山川 2打席連続となる14号2ラン!【動画:パ・リーグTV】

【千葉ロッテ・肘井竜蔵選手】
ファーム成績:93試合333打数93安打11本塁打61打点 打率.279

 肘井選手は2013年に育成ドラフトで入団。2015年に支配下契約を勝ち取った。以降1軍の試合出場は2年間で14試合に留まっているが、今季はイースタン・リーグで2位の山川選手に次ぐ61打点を挙げ、2桁本塁打も達成している。まだ高卒3年目、21歳であることを考えれば、今後が非常に楽しみな選手である。

 千葉ロッテは直近で20本以上の本塁打を記録した日本人打者は、2013年に23本塁打を放った井口選手だ。今季はデスパイネ選手の働きにより、得点力に欠ける印象はさほど与えなかったものの、最後の最後まで逆転勝利の望みを途切れさせないためにも、試合の雰囲気を一発で変えられる打者は必要だ。そういう意味でも、肘井選手の成長にかかる期待は大きいと言えるだろう。

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