レ軍退団の上原に地元紙が惜別コラム「ウエハラなしでは13年WS制覇なかった」
カブス移籍の元守護神、名門球団史に残る功績「打ち壊せないレガシー」
今オフ、レッドソックスからフリーエージェント(FA)となり、カブスと契約を結んだ上原浩治投手。4シーズン在籍したチームを去り、自身メジャーで4球団目となる新天地で再出発することになった。
カブスとは1年600万ドル(約7億円)で契約。今季ワールドシリーズを制したチームでも大きな期待を寄せられる一方、新たな挑戦に踏み出す右腕に古巣からその功績を称える声が上がっている。地元紙「ボストン・グローブ」電子版が「コウジ・ウエハラがいかに重要な存在だったのか忘れてはいけない」との見出しで特集記事を掲載している。
上原は12年のオフにレンジャーズからレッドソックスに移籍。加入1年目の13年シーズン途中に守護神に抜擢されると73試合に登板し、4勝1敗13ホールド、21セーブ、防御率1.09、101奪三振と好成績を収めた。タイガースとのリーグ優勝決定シリーズではMVPに輝き、ワールドシリーズ(WS)を制したチームに大きく貢献。ファンから愛される存在となった。
記事では右腕が4シーズンで刻んだ数字について「見事なものだった」と評し、残した成績について改めて回顧。レッドソックスで226イニングを投げ、79セーブを記録。9回当たりの平均奪三振は11.6、敬遠を除く四球はわずか37だったことをレポートしている。また、名門球団の中で226イニング以上を投げた投手は計201人いたが、上原のレッドソックスでの通算防御率2.19よりも優秀な成績を残したのはスモーキー・ジョー・ウッド(防御率1.99)、サイ・ヤング(2.00)、アーニー・ショア(2.12)、ダッチ・レナード(2.13)の4投手のみだという。
さらにこれらの投手が活躍した時期は打球が飛ばない公式球を使用していた「デッドボール時代」であることに言及し、「(上原よりも)明確なアドバンテージを持っている」と指摘。上原の残した防御率の素晴らしさを強調している。