昨オフに続き多くの名手が去る2016年 球界はさらなる世代交代へ
元広島主砲は新天地で出番なく引退、来季球界最年長は岩瀬&井口に
〇武田勝(日本ハム)
244登板、82勝61敗、1セーブ、15ホールド、防御率3.02
2005年ドラフトの大学・社会人4巡目で日本ハム入りし、09年から4年連続2桁勝利。変則左腕はダルビッシュと共に「ダブルエース」と呼ばれ、13年には開幕投手を務めた。引退試合となった9月30日のロッテ戦では初回先頭・清田にオール直球の真っ向勝負で空振り三振に。38歳は「オレのために優勝しろ!」との貼り紙でチームを鼓舞し続けた。
〇サブロー(ロッテ)
1782試合、1363安打、打率.265、127本塁打、655打点、78盗塁
1994年のドラフト1位でPL学園からロッテに入団。2011年途中に巨人にトレード移籍したが、シーズン終了後にFAとなり、ロッテに復帰した。ロッテでは2005年と2010年の2度の日本一を経験。40歳は自ら引退を申し入れ、9月25日の引退試合オリックス戦では現役最後の打席で“らしい”右打ちで二塁打を放った。
〇栗原健太(楽天)
1026試合出場、1082安打、打率.293、153本塁打、586打点、17盗塁
1999年のドラフト3位で広島に入団。08年にはキャリア最高の打率.332、103打点をマークした。ゴールデングラブ賞3度(2008年、09年、11年)、ベストナイン1度(11年)を受賞。12年以降は負傷などで出場機会が激減し、自ら自由契約を申し出て昨オフに退団。入団テストを経て楽天に入団したが、34歳は今年1軍での出番はなかった。
〇牧田明久(楽天)
通算691試合、385安打、打率.253、23本塁打、150打点、23盗塁
2000年のドラフト5位で近鉄に指名され、04年オフの選手分配ドラフトで楽天入り。05年に1軍デビュー後、度重なる負傷と戦いながらも、強肩を売りとしたハイレベルな守備、パンチ力のある打撃を武器に主に1軍で活躍。しかし14年以降は1軍での出番がなかった。昨季、小山伸一郎が引退したため、楽天の球団創設から所属する最後の現役選手だった。
そのほか今オフは41歳の倉義和捕手(広島)や40歳の川井貴志投手(楽天)、39歳の鶴岡一成捕手(阪神)をはじめとするベテランも引退を決断した。来季は42歳の岩瀬仁紀投手(中日)、井口資仁内野手が球界最年長となる。今季も多くのファンの注目を浴びた選手それぞれの決断。引退選手たちの第2の人生での飛躍にも期待したい。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count