世界も驚嘆、数々の「史上初」と「衝撃」見せた大谷翔平の2016年
米国内でも話題となった大谷、米記者「最高の才能を秘めている」
〇ドーム天井二塁打
11月に行われた侍ジャパンの強化試合で衝撃の一打を放った。東京ドームで行われた強化試合第4戦オランダ戦で6点を追う7回先頭で代打で登場。強烈な大飛球はライト方向に飛び、天井の隙間へと吸い込まれた。打球が落ちてこない状況に会場は騒然。大谷はダイヤモンドを一周してホームインしたが、最終的には二塁打の判定となった。この一打は米複数メディアも動画付きで紹介。CBSスポーツ電子版は「ショウヘイ・オオタニの伝説は増え続ける」などとレポートした。
〇史上初Wベストナイン&MVP
今季のベストナインでは投手部門、指名打者部門で史上初めてダブル受賞を果たした。これまで禁止となっていた投手と野手、投手と指名打者の重複投票を認められるようベストナインの投票規定が改定されていたことで実現した。またパ・リーグのシーズンMVPも初受賞。規定投球回、規定打席にこそ到達しなかったものの、「二刀流」を非常に高いレベルで実現できることを証明してみせた。
〇来季以降のメジャー移籍容認
契約更改では2億円から7000万円増の2億7000万円(推定)で一発サイン。その席で球団側から来オフ以降のポスティングによるメジャー移籍を容認された。「球団の方から、『自分の意思を尊重してくれる』と話をしていただきました。僕の意思を全面的に応援してくれると」と大谷。島田代表は「実績も大きな要因。成長は想像以上のスピード。彼が1番いい時に行かせてあげるべき」と話した。
〇米国で加熱報道
2016年は米国やアジア、中南米など世界でも大谷の名が多く報じられた年となった。投打での活躍により、「10ツールプレイヤー」「3億ドル(約350億円)を手にするかもしれない二刀流のベーブ・ルース」など多くの称賛が寄せられ、オフには「ニューヨーク・ポスト」の名物コラムニスト、ジョエル・シャーマン記者がメジャーリーグ専門チャンネル「MLBネットワーク」で「彼は一生に一度お目にかかれるかという、その世代で最高の才能を秘めている。スポーツ界の一般的な話として、素晴らしいアスリートがいると目が離せなくなるはずだ。スカウトや球団関係者が大谷を見て語るのは、まさにこれなんだ。あるスカウトは私にこう言ったよ。『彼を見てみろよ、まるでハリウッドだ。目が離せないだろ』」とのコメントを残した。その後、メジャーの新労使協定により大谷の早期メジャー移籍に制約がかかる可能性が持ち上がると、米国の記者やメディアはこぞって速報。解説記事も掲載された。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count