ドラ10入団から15年―楽天・後藤光尊が引退会見「積み重ねた努力は誇り」
第二の人生は球団のジュニアコーチで指導「楽しみしかない」
「悔しいことの方が多かった」と振り返り、「プロ野球選手になってから優勝や日本一に全く縁がなかった。そういう経験をしてみたかったという思いは強い」と胸中を明かした。それでも、「1本でも多くヒットを打ちたいという気持ちの積み重ねで15年間やってきた。数字から見れば大したことがないが、1本のヒットを打つために積み重ねてきた努力は誇りに思う」と話した。
今後は、球団のベースボールスクールのジュニアコーチとして子どもたちに指導する。「息子が野球を始め、その少年野球チームでデモンストレーションのようなことを2、3度やった。言葉で伝える難しさがあるので、子どもたちが理解できる言葉で教えていきたい」と話す。15年間の現役生活を「基本の積み重ね」という言葉で表した後藤氏。スクール生にも基本の大切さを説き、指導していくつもりだ。
「楽しみしかない。1人でも多く野球の楽しさを知ってもらい、その上を目指していくような子どもたちを育てていけるように頑張りたい」
グラウンドを沸かせた38歳は、指導者として第二の人生をスタートさせた。
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高橋昌江●文 text by Masae Takahashi