「もう若手ではない」8年目、西武・菊池雄星が本気で考えるモデルチェンジ

長く一線で活躍するためには…「力勝負のままでいいのか」

 意識の変化は、プロ野球選手としての自分を客観視することから生まれた。

「今年26歳。プロ8年目なんですけど、プロ野球はその倍の16年やったら、だいぶベテランですよね。そう考えると、折り返しまではいかなくても、もう若手ではない。いかに長く一線で投げられるのか。いつまで野球ができるのか。いつまでこのスタイルでいけるのか。それを冷静に考え、リアルに感じるようになった時、力勝負のままでいいのかと。どうしても速い球で抑えると気持ちいいですし、そうなってしまいがちなんですけど、投手としてもっと理想を上げないといけないかなって思いますね」

 信頼される投手になるために、まずこだわりたいのは「フォアボールを減らすこと」。ストライク先行の投球ができれば、球数は自然と減り、テンポ良く長いイニングを投げることができる。そうした制球力を身につけるため、「軸」を意識した投球を目指しているという。

「いいピッチャーの共通点があって、その1つが軸がぶれないこと。具体的に言うと、投げる直前まで、やっぱり体重が軸足に残っているんですよね。肩を開かず突っ込まずに、きっちり胸が割れている状態。ダルビッシュさんとか田中(将大)さんとか本当にきれい。田中さんのフォームとか、力が入っているようには見えないのに、うまく力が伝わるんでしょうね。僕は自分が客観視しても、ちょっと力んだフォームをしている。もっと力が抜けた形にしたいですね。そうすれば、怪我も減ると思うんです」

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