古巣への感謝、初の移籍、イチローとの共闘…田澤純一が激白「やるしかない」
楽天・青山と行う沖縄自主トレ「僕にとって本当に大切な時間」
恒例となった1月の沖縄自主トレでは、今年は楽天・青山浩二投手と2人で1年間戦い抜くための準備を進めている。きっかけは、2009年にレッドソックスで一緒にプレーした斎藤隆氏(現パドレス)が作ってくれた。日本プロ野球界の選手とトレーニングを積むことで、いろいろな刺激を受けているようだ。
「オフの期間を日本の選手と一緒に過ごせるのは、僕にとって本当に大切な時間です。毎年、日本の選手ってこんなに走り込みするんだって、いい刺激になりますね。どんな準備をしてキャンプに入るのか感じ取れることが、僕にとっては大きい。一緒に練習をしながら、『これができれば自分もキャンプには参加できるかもしれない』って想像したりしてます。
特に、青山さんは楽天を代表する素晴らしいリリーバー。僕より年上なのに、まだバンバン走れている。今年34歳になる人があそこまで走っていたら、僕もやらないといけないなって思うし(笑)。僕は日本のプロ野球は知らないですけど、みんながどんな準備をしているかっていうのを学べることだけでも、すごく勉強になりますね」
勉強になるといえば、今季から所属するマーリンズには、野球選手の“生きる手本”とでも言うべきイチロー外野手がいる。移籍決定後、アストロズ青木宣親外野手に間を取り持ってもらい、電話で挨拶をすると「よろしくね」と声を掛けられたという。
「一緒にプレーできるのが光栄ですね。どんな姿勢で試合に臨んでいらっしゃるのか、少しでも学べたら。たくさんルーティンがあると聞くので、邪魔にならないように、見て学ばせていただきたいと思います」
北東のボストンから南東のマイアミへ本拠地を移しても、田澤がマウンドで任される仕事は変わらない。
「行けって言われた場面でマウンドに上がって失点を減らすこと、1つ1つアウトを取ること。それに向けて、しっかり準備をすることが大事。ここ何年かは起用法にしっかり適応できなかった自分がいるので、それが悔しい部分です。その反省も生かしたい。幸い、ニエベス投手コーチはレッドソックスでも一緒だったので、僕のルーティンを分かってくれている。気さくな人だし、コミュニケーションを取る中でやるべきことをクリアにしながら、僕が間違っていることがあれば正してもらえればいいと思います。しっかり準備して、しっかりチームに貢献する。それだけですね」
選手として、脂の乗りきった時期にある田澤が、新天地でどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count