73歳中日寮長が語る“いい選手の資質” 2年目の小笠原は「今季2桁勝つ」
アマでも務めたベテラン寮長が見る「いい選手の資質」とは…
松岡さんの1日は早朝に始まる。5時半に起きてお風呂に入り、その後ストレッチと腹筋。ナゴヤ球場の周りを歩き、戻ってきてからウエイトトレーニング。そして選手とともに、朝のラジオ体操を行う。
「朝は、朝食前にラジオ体操をします。朝が一番大事です。寝ぼけ眼で朝食を取っても、食事が入りません。選手は食べることも仕事ですからね。体を起こしてからご飯を食べるとおいしく食べられますよ」
朝のラジオ体操は、最初は戸惑う選手たちも多いそうだ。退寮するときには「館長、ラジオ体操やらなくて済みます」と言って出ていくという。「みんな思い出を残して卒業していきますよ」と松岡さんは笑う。
選手たちに伝えているのは「1年でも長くプロの世界で活躍できるように」ということだ。
「こんなに素晴らしい世界はありません。『1年でも長くプロの世界で活躍しなさい』と言っています。そのためには、何事にも一生懸命に取り組むこと。野球を辞めても、一生懸命やっていれば道は必ず開けます。『俺を見ろ。72歳で奇跡のカムバックと言われたんだから』と選手たちには言っていますよ」
明大でも寮長を務めていた松岡さんは、いい選手になる資質は、プロでもアマでも変わらないと話す。
「明大でもここでも、部屋を見ればわかります。整理整頓ができない選手は、伸びませんね。そういう選手は、練習も続かない。練習はポイントを押さえて、毎日続けることが大事です」