田中将大発案の野球教室、込めた思いと心を打たれた児童の言葉

田中らの心を打った児童の言葉

「MASAHIRO TANAKA BASEBALL SCHOOL」は田中が発案した。近年、問題になっている野球離れや野球人口減少、そして、東日本大震災の被災地を気にかけ、子どもたちと触れ合う場の必要性を感じたという。実際に子どもたちと交流し、「楽しかったです。選手のみんなも楽しんでいたと思いますし、自然と笑顔になれましたね」とほおを緩めた。そして、「野球を通じて触れ合うことできっかけになれば。今回、こういう形で楽天イーグルスの後輩選手や職員の方々に協力いただいてできてよかったと思う」と感謝した。

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仙台市立岡田小学校の児童と一緒に給食を食べるヤンキース・田中将大(左)と楽天・則本昂大(右)【写真:高橋昌江】

 今回、訪れた岡田小は海から約3キロ内陸にあり、東日本大震災の津波で校庭が25センチ、冠水した。児童代表のあいさつでは、6年生の男子児童が「今日は岡田小学校児童193名のために来ていただき、ありがとうございます。おかげで全校が野球に親しみ、触れることができました」と感謝し、被災体験を交えて選手にエールを送った。

「震災で被害を受け、ライフラインが使えず、ろうそくでの生活が続きました。また、家が流されたり、住めない状況になったりし、しばらく親戚の家などで過ごす人が多くいました。僕もその1人でした。しかし、震災を経験したことで成長したこともありました。大人から子供までみんなでバケツリレーで水を運んだり、自衛隊の方が炊き出しをしてくださるなど人の温かさを感じました。

 また、今日のように実際にいろんな方に来てもらい、一緒に体を動かしたりし、勇気をもらいました。特に嶋選手が震災後に言った『見せましょう、東北の底力を』という言葉にすごく勇気付けられました。それを生かして、去年の熊本地震では全校で募金をしました。今日の授業ではニューヨークヤンキースの田中将大選手や楽天イーグルスの則本選手、松井選手、辛島選手、釜田選手、永井コーチに来ていただき、とても嬉しく思います。

 僕も野球を習っていて、中学校でも野球を続けるつもりなので、今日の授業はこれからの人生でとても役立つと思います。これからも岡田復興のために自分のできることを頑張っていきます。また、今年もテレビや球場でヤンキースや楽天イーグルスを応援するので頑張ってください」

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